|
燃えるような恋だったのに、その思いが実ったとたんに冷めてしまうことがあります。いつまでも変わらないで、恋愛を長続きさせることはできないのでしょうか。 恋愛関係には、バランスが必要です。二人の気持ちのバランスが、うまく釣り合っているときは、惹かれ合う気持ちも同じように維持できます。ですが、そのバランスが崩れると、うまくいかなくなります。 ★ここでは、恋愛が長続きしない心理と理由についてご紹介しますので、それを防ぐことで、恋愛を長続きさせましょう。
★恋愛や恋が長続きしないのには共通の法則があり、こういうカップルには共通するタイプがいます。 なにか問題が起こったとき、その原因をどう解釈するかを、原因の帰属といいます。自分に問題があったと考えることを内的帰属、自分以外に問題があったと考えることを外的帰属といいます。 一つの恋愛が終わったとき「自分がいけなかった」「努力が足りなかった」と考えるのは内的帰属型の人です。反対に「あの人に思いやりがなかったんだ」「あんな人だったなんて」と、相手に非があると考える人は外的帰属型です。 外的帰属型は、自己反省がないため、衝突や行き違いがあっても自分の非を認めず、歩み寄らない傾向があります。そのため、少しでも亀裂が生じると、一気に関係が終息に向かいます。誰かとつき合ってもすぐに別れが来る人は、この外的帰属型の人が多いようです。 しかも、このタイプは過去の間違いを反省しないため、同じようなパターンの恋愛と別れを短期間に繰り返してしまいます。 反対に内的帰属型の人は、なにか問題が起こったときに「自分のどこがいけなかったんだろう」と考えます。そのため、大きなトラブルに発展する前に修復することが可能です。 とはいえ内的帰属型の人は、なんでも自分のせいにするため、ストレスがたまりがちです。こちらもほどほどにするのがいいようです。
★カップルは、お互いに最初はいいところを見せようとしていたのに、恋愛が安定してくると、安心して自分をさらけ出すようになって、そのギャップで心が冷めて、恋愛が長続きしないです。 交際1年になる彼女が、彼について「最近、彼が変わってしまった。つき合い始めとは違う人みたい」と寂しがっていましたが、彼に聞くと「変わったのは僕じゃない、彼女のほうだ」と言っています。 このカップルの二人はどちらのほうが心変わりしてしまったのでしょう。 つき合い始めのカップルは、互いに相手に好かれたくて、自己提示を繰り返しました。つまり、熱心に自己PRしたのです。ところが、二人の関係が安定してくると、本来の自分をさらけ出すようになりました。安心して自己開示をし始めたのです。 ですが、二人とも相手の自己提示を見て夢中になっていたので、自己開示とのギャップにビックリ。そして、お互いに「こんな人じゃなかった」と心が冷めていくのです。つまり、二人の言い分は、どちらも間違っていなかったのです。 こうした恋愛パターンは、しばしば見かけられます。男女が恋愛を通じ互いに成長していくと、相手が自己開示したとき、「強い人だと思っていたのに、ナイーブなところもあるのね」というように受け止め、理解しようとします。 ですが、自己提示ばかりに終始し、精神的に育み合うことのない表層的な恋愛を繰り返している人の場合、相手の本当の姿を受け冷められず、心が離れていってしまうのです。
★相手の別れのサインを見落としたために、その対応ができず、結果的に別れることになって長続きしないしないのです。 彼や彼女の言動でわかる別れのサインは、突然やってくるようなものではなく、別れの前には必ず何らかの前触れ、サインがあります。 「急に別れを切り出された」という人は、そのサインを見落としていたのでしょう。 よく「熟年離婚」などが話題になっていますが、あれはサインを見落とし続けた果てに、決定的なところまで亀裂が進んでしまった典型的な例です。もっと前の段階で、心離れのサインを読み取れていれば、夫婦関係をリカバリーすることも不可能ではなかったはずです。 そこで、恋愛関係の二人に見られる別れのサインを紹介しましょう。 @ 約束がスムーズにできない 約束がすぐに決まるのは、お互いが協力的な気持ちでいるからです。会うことにさほど協力的でない人に約束を取り付けるのは、なかなか都合が合いづらくなります。 A 「忙しい」などの言い訳が多くなる 「最近、忙しくてなかなか休めないよ」など、会えないことをごまかすための防波堤のようなセリフが日常化します。 B 電話してもつながらない 親密なときは、相手の行動パターンが読めるため、電話がすぐにつながります。情報量が多いと「今ならつながる」という判断がつきやすいのです。それが見えなくなると、とたんにつながらなくなります。 C 話が具体的でなくなる たとえば、「昨日帰りが遅かったみたいね」と尋ねたとき、「昨日は8時まで残業で帰ろうと思ったら、○○さんに誘われて・・」などと具体的に話さず、「うん、仕事でね・・」で終わったりします。これは、何かを隠しているため、多くのことを話すとボロが出る可能性が高くなるからです。 D 私的な生活がなくなる 自己開示が減るため、決まった行動パターンが読めなくなり、何をしているのかわからない時間が増えます。
★過去に辛い恋をしたような人は、それがトラウマになって、自ら恋を終わらせるような行動をすることがあります。 恋人が欲しい、素敵な恋愛をしたいと思いながら、なかなか行動できない人は多いようです。「気軽に異性に声をかけたいけど、どうしてもできない」という人は、もしかしたら、過去に問題があってマイナスの条件付けが働いているのかもしれません。 マイナスの条件付けとは、あることに対して辛い経験をした後に、そのことに対して臆病になってしまうことです。たとえば、昔、男の子に苛められたために、男性に心が開けなくなってしまった女性とか、母親に冷たい仕打ちをされたせいで、女性を信頼できなくなってしまった男性などがそれにあたります。 「恋愛できない」「異性が怖い」と感じる人は、これまでの生育歴のなかで、なにかしら、マイナス体験をしてしまっていることがあります。それを乗り越えることで、恋愛を前向きにとらえられるようになるでしょう。 こうした場合、初めから「ドラマチックな恋愛をしよう」などと思わずに、もう少しハードルを下げたところから出発することです。たとえば、学校や職場にいる、話しやすい異性と、友だちになることから始めるのです。この場合、相手を自分の好みのタイプで選ぶのではなく、「話しかけやすい人」で選ぶようにしましょう。 つまり、恋愛以前の、異性との楽しいコミュニケーションを取り戻していくことから始めるのです。そして、少しずつステップアップしていってください。
★恋愛から遠ざかっている人のなかには、「愛なんかしない」「恋愛なんて興味がない」「仕事に打ち込みたいから恋はしない」などと言う人もいます。ですがこれは、本来の欲求に素直になれない自分を隠そうと、心の言い訳をしている場合が多いのです。 人は自信がなく、達成できそうもないことに対して、自分で自分に言い訳をします。これをセルフ・ハンディキャッピングといいます。 セルフ・ハンディキャッピングが強くなると、今度は言い訳をしたい対象について、過剰に防衛反応を示す場合があります。たとえば、「恋愛には何のメリットもない」「男(女)にうつつを抜かすなんてくだらない」などと、恋愛をネガティブにとらえて反発するのです。 これは、自分が抱えるコンプレックスを隠して強がっているために陥る、極端な心理状態です。こうした、表面的な優越感でコンプレックスをごまかす状態を優越コンプレックスといいます。 セルフ・ハンディキャッピングに気づいたら、優越コンプレックスに走るのではなく、しっかりと向き合うことが大切です。 「自分は何に怯えているのか」「自分の弱点は何か」に目を向けるのは、怖いことだと感じるかもしれません。ですが、それに気づくことで心はとてもラクになれるのです。そして、怯える気持ちが和らぎ、少しずつ恋に目を向けられるようになるでしょう。
★携帯メールなどで仮想恋愛を楽しむような人は、現実の恋愛は気が重くなって、恋愛ができなくなり、たとえ恋愛をしても長続きしなくなることがあります。 ケータイラバーズというのをご存知でしょうか。出会い系サイトなどを通じて好みの相手を探し、携帯メールでのやりとりをする異性の相手のことです。それが高じると、実際に会って親密な関係になるわけですが、その前の段階のままメールだけを楽しんでいる人もいます。 毎日同じ時刻に「おはよう」「今日も愛しているよ」などとメールし合ったり、体調が悪い、仕事が忙しいなどと送れば、「大丈夫? 無理しないで」と気遣うメッセージが返ってくるなど本物の恋人同士のような会話が続きます。 恋愛はしたいけれど、実際に誰かにアプローチしたり、デートに誘うのは面倒くさい。それに、相手にふられたり、思い通りにいかないことがある現実の恋愛は気が重い。 でも、ちょっとドキドキしたり、甘い言葉をかけてもらったりはしたい。そして、飽きたりうっとうしくなったりしたら、返信しなければお終いにでき。メールだけの人間関係はとてもお手軽です。 ですが、これは、恋愛の疑似体験でしかありません。本来の恋愛関係のような、お互いに分かり合おうと歩み寄ったり、エゴとエゴをぶつけ合ったりする、リアルな触れ合いはそこにはありません。 本物の恋から身を遠ざけていると、人を愛するスキルを身につけることはできません。傷つくことを恐れずに、生身の異性と向き合うことが、心が成熟するためにはとても大切なのです。 |
|
|||||||||||||||||||||||
Copyright (C)2015. 男心がわかる恋愛心理学講座.All rights reserved. |