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三島由紀夫の『不道徳講座』によりますと、20分以上待たされていても待ち合わせ場所から去らない女性は、来るべき男性と肉体関係があり、20分以上待たされている男性は、まだ肉体関係がないそうです。 「女は我々の傍らを歩む影のようなものだ。後を追いかければ我々から去り、避けようとすれば、我々の後を追いかけてくる」 これは、フランスの作家ダルランクールの言葉です。女性には異論があるかもしれませんが、男性はおそらく「言い得て妙だ」と手を打つのではないでしょうか。 デートの時間に毎回のように遅れてくる女性がいます。すべての時間にルーズだというわけではなく、会社や学校の時間に遅れたことがないという女性が多いようです。 では、なぜデートに遅れるのでしょうか。 それは、男性を待たせることによって、自分が待たせてもいい立場にあるということであり、つまり、自分のほうが強い立場にあるということを確認したいという心理と解釈できます。 もっと具体的に言えば、男性を待たせることによって、「彼は私に首ったけ」「私は魅力的でしょ」という点を確認し、自尊心を保とうとする女心なのです。 ★また、恋人が一方を待たせる場合、「アリストテレスの心理効果」を無意識のうちに利用していることも考えられます。 ある娼婦が、アリストテレスに次のような質問をしたそうです。 「私の肉体を最上のものとしてお客様に喜んでもらうためには、どのように接したらいいのでしょうか」。 アリストテレスの答えはこうでした。 「客が求めるときには応じるな。そして少し間をおいてから肉体を与えなさい」 ★つまり、相手に最大限の感動を与えるためには、相手の要求をある程度拒絶することも必要だという意味です。 このように、待たせる側の本心を知ってしまうと癪ですが、それでも「好きになった弱み」で、「仕方ないから許してやろう」と考える男性が多いようです。 しかも、待たせたほうよりも待たされたほうが優越感を覚えるという心理もあるため、たとえ毎回待たされたとしても納得してしまうわけです。 |
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